こっちを向いて、恋をして。


へぇーこんな風に見えるんだ。
やっぱり良いなぁ、窓際。

授業に飽きたらいつでも、空を見上げることが出来る。


朝日の机に顔を埋めて、オレンジ色に染まる空を見ていると、


「人の机で何してんだよ」

「ひあっ!」

ガタンッ。

突然掛けられた声に驚いて、あたしは立ち上がった。


教室の入口に立つのは、朝日。

思ったより早かったことに驚きながらも、ちゃんと来てくれたことにホッとする。


「今日、ちょっと遅かったね」

「……」

こっちに向かって歩いてくる朝日に話しかける……けど、ムスッとしたまま返事はない。

「何? 座ってたこと、起こってんの?」

いつものことだと思いつつ、わざと声をかけた。

「そんな怖い顔しなくてもいいじゃん。ほら、今日はチーズタルトを作りましたぁ」

語尾にハートマーク。

満面の笑みを浮かべて、あたしは目の前まで歩いてきた朝日に、タルトを差し出した。