こっちを向いて、恋をして。


単純なあたしは、それだけで飛び上がっちゃうくらい嬉しくて。

今こうして、張り切ってチーズタルトを作っている……と、いうわけだ。


「何だかよく分かんないけど、ひかりはいっつも幸せそうで羨ましいわぁ」


そう言って、苦笑していた友達も、



「……あ、そういうことですか」

出来上がったチーズタルトを、グループの人数ぶん切り分けて。そのうちの一切れを、食べずにラップに包む姿を見て、ご機嫌な理由に感付いた。


「もしかして、とうとう付き合うことにでもなったぁ?」

「いや、そんなんじゃ……」

ニヤニヤと笑って言われた言葉に、正直に首を振る。すると、

「え?じゃあ今日もタルト持っていくだけ?」

「うん」

あたしがコクンと頷くと、キョトンとした顔をする友達。

「え。でもひかり、めっちゃテンション高かったじゃん」

「うん」

「持って行くだけ、なんでしょ?」

「うん」