うちのクラスの下駄箱の前で。
登校してきた朝日とバッタリ鉢合わせ。
そこに優衣が来て、
『おはよう、石丸くん。昨日は……」
なんて言い出したから、慌てて優衣の手を引いて、階段を駆け上がった。
そして今、昨日の説明をしているというわけ……なんだけど。
何か、空気が重たい……。
そんな顔されたら、本当にフられたみたいっていうか、もう本当にダメみたいじゃんっ!
「あぁ、でもね! 確かにちょっとは仲良くなったかも。その後一緒にマック行ったし!」
「え?」
「そんでね、何か知らないけど、付き合ってみない?とか、言われたし」
「えぇっ!?」
「……あ」
しまったと思った時には、もう既に時遅し。
「えっと、その……」
重苦しい空気を変えたかっただけなのに、あたしは少し余計なことまで、説明するハメになった。