こっちを向いて、恋をして。


一緒にいればいるほど、話せば話すほど、変わっていく印象。

だから……。


「それで、聞いて欲しい話っていうのは?」

笑うあたしに微笑んで、中村くんは問いかけてきた。

忘れてるとまでは思ってなかったけど、突然とも言えるタイミングに、ビクッとする。

「えっと……」

どうしよう。
時間を置いてしまったからか、何だか言い出しにくい。

でも……。

チラッと目線を上げてみると、机の上に静かに置かれた、ハンバーガーの包み紙。

中村くんはじっと、あたしの返事を待っていて。


「あのね、実は……」


あたしは少しずつ話し出した。


日曜日に4人で遊園地に行ったこと。

そこで、朝日の強い気持ちを思い知らされたこと。

なのに、突然キスされたこと。

それからずっと、話せずにいること……。


ぜんぶ、全部。

親友の優衣にも話せないことを、クラスの男子よりも付き合いの浅い中村くんに話していた。