こっちを向いて、恋をして。



『朝日と何かあったの?』

という中村くんの質問に、少し躊躇いながらも、

『ちょっと聞いて貰ってもいい……?』

と、言ってしまった。


そしたら、中村くんは頷いてくれて。

でも、『腹減ったから、場所移してもいい? 何か奢るから』と、両手を合わされ……現在に至る。



店内一番奥の、二人がけの席。

向かい合って座った中村くんは、「いただきます!」と、早速ハンバーガーの包みを開いて。

さすが男子というか、そのあまりの食べっぷりに目を奪われてしまっていると、

「ん、何? 一口食べる?」

「いや……」

「じゃ、カッコ良くて見惚れてた?」

なんて、キメ顔をしたりするから、

「ううん。よく食べるなぁと思って」

率直な感想をひとつ。

すると中村くんは、立てた肘をズルッと滑らせた。

「ふっ、ははっ」

関わりたくないと思っていたのが、嘘みたい。

絵に書いたような分かりやすい行動に、思わず笑う。