こっちを向いて、恋をして。


そう聞かれると……困る。

その通りと言えば、その通りなんだけど、頷いてしまうと、良い子ぶってるだけだと思われてしまいそうで。

返事出来ずにいると、

「確かにすっげー嫌だった」

絶対、わざと。
朝日は、これでもかってくらい力を込めた言葉を、あたしにぶつけた。

「そんなっ」

ハッキリ言わなくてもいいじゃんって、ツッコミを入れようとした。だけど、

「でもいいじゃん。最終的に行くって決めたの俺だし。それに、お互いさま」

「え?」

「俺だって、相当大西にひどいことしてる」

「……」

自覚してたんだ……っていうか、まさか朝日からそんな言葉が出てくるとは思わなくて。あたしは鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をした。

すると、

「ま、大西が本気で俺を好きだって言ってんなら、の話だけど」

まるであたしの気持ちを信じていないみたいに、軽く付け足されて。

「待って」

その言葉は聞き捨てならない。


「好きだよ? 本気で好き」


いつもはヘラヘラ笑ってるあたしだけど、この時ばかりは真顔になってた。