こっちを向いて、恋をして。


ふたりを残してジュースを買いに行ったのも、本当にただ単にふたりの体調を気遣ってのことなんだろう。

こういうのとか、大人の余裕……って、やつなのかな。

確かに優衣は、恋愛対象としては直大さんしか眼中にないって、感じだけど。


それでもあたしの心の中は、今見たばかりの光景にモヤモヤしてる。

ふたりっきりにさせてしまったことに、後悔してる。


あんなに気持ち悪そうにしてたくせに、何ケロっとした顔で、優衣との会話を楽しんじゃってんの?

信じらんない。

直大さん気付いてるよ……って、今すぐ朝日に伝えてやりたい。


こんな黒いことばかりを考えちゃうあたしは、まだまだ子どもで。

直大さんのように、笑顔を振りまくことなんて出来ない。


優衣の隣に、直大さんが座って。
あたしも朝日の隣に座ると、無言のまま買って貰ったジュースのストローを咥えた。