こっちを向いて、恋をして。




「……ちゃんは?ひかりちゃんは何にする?」

「へっ?」

売店の前。直大さんの声に、パッと顔を上げる。

「ひかりちゃんも何か飲むでしょ?」

聞かれて。「あぁ……」と、軽く相づちを打つ。

「じゃあ……あたしはアップルティーソーダで」

並んだ先に見える、メニュー表。
他ではあまり目にしないドリンクをセレクトして、ちゃんと上手く返事出来た……と、思った。だけど、

「さっきから結構うわの空だよね」

クスクスと笑って指摘されて、ドキッとする。

「いや、そんな……」

「石丸くんのことが気になる?」

「えっ!?」

誤魔化す余裕もなかった。

あまりにストレートに聞かれて、思わず顔を赤くする。

「石丸くんのこと、好きなんでしょ?」

またもや、直球。

「……優衣から聞いたんですか?」

唇を少し尖らせ聞くと、「ははっ」と短く笑われて、

「いつも、早く上手くいって欲しい……って、言ってるよ」

あたしの知らない優衣の発言を、聞かされた。