まずは優衣の提案で、コーヒーカップとか、比較的緩めのアトラクションに幾つか乗って。
「じゃあ、そろそろ行ってみる?」と、直大さんが問いかけたのは、最近出来たばかりのジェットコースター。
「はいっ!」と、目をキラキラさせて、子どもみたいに手を挙げたあたしとは逆に、「うーん……」と、煮え切らない返事をしていたのは優衣。
それもそのはず。優衣は絶叫系があまり得意ではなくて。
それでも、『今これに乗らないで、何に乗るの?』という周りの雰囲気が、優衣の足を動かさせた。
そして……。
「も、もうやだぁ……」
空中疾走旅行を無事に終え、隣を見ると、安全バーをギュッと握り締めたまま、涙をじわり浮かべる優衣がいた。
途中で悲鳴が聞こえなくなったから、多分ダメだったんだろうと思った。
実際、絶叫系が大好きなあたしでも、少し怖いと感じたし。
「だ……」
「大丈夫?」
あたしが掛けようとした言葉を、先に優衣に掛けたのは、優衣の向こう側に座っていた直大さん。



