「ご、ごめんなさい…。もう大丈夫です」



そう言ってあたしの背中に回していた腕の力を弱める。


「そっか。それならよかった!」


ニッと笑って見せると、もっと顔を赤くさせて俯いてしまった。





「じぁそろそろここから出ようか。あいつら起きちゃうかもしれないし」




腰が抜けているであろうお姉さんの左手を掴み、引き寄せて立ち上がらせる。



周りにお姉さんの荷物が落ちてないか確認して裏路地から出た。