「突き下段返し..です」


藤堂さんに駆け寄った俺はそう口にする



「突き下段返し?お前の動き凄く打ち込みづらいし、技決められた時、衝撃が大きかっ、ごぼっ、ごほっ」



「あんまり無理して喋らないでください!さっきちょっと気合入りすぎていつもより強く突いてしまったんで...」



むせる藤堂にそう言うと彼はこくんと軽く頷いて、道場の隅っこで休憩をした



気合入りすぎたな..

でも加減して勝てる相手でもないし..





「なかなかの腕だな...」



「いえ、まだまだです、って!!!!!」



いきなり後ろからの気配に心臓が飛び上がりそうになる