俺らは確かに幕末を生きた 確かに出会った 確かに愛し合った 俺と真夏はあれが嘘だと思えない 本当にあったことだ と確信が不安とともに心の何処かにあったんだ その確信が不安に打ち消されてしまう前に俺と真夏は十年前からこのノートにあった事を書き留め始めた そしてそれがようやく今さっき完成したのだ 「春、私は精一杯生きるわ、春と秋と冬真と一緒にこの時代を...」 「ああ、そうだな..四人で生きよう」 きゃっきゃきゃっきゃと外から聞こえる二人の子供達の声、今感じる真夏のぬくもり