前髪を直して、キレイなストレートの黒髪に戻った羽音。


白のワンピースにコートは色白の羽音にはぴったりだ。


「涼雅。電車でどれくらいかかるの?」

「ん~……3時間くらいかな」

「だと思って、お菓子たくさん持って来たよ~♪」

「遠足かよ」


袋にたくさんのお菓子を詰めてルンルン気分。


いつ、そんなに買ってきたんだか……。


電車に乗って3時間はかなり暇だなぁ~。


ちゃんとケータイの充電して来ればよかったかも。


なんて思ってたけど、電車に乗ればケータイ何ていじる暇さえナイ。


「それでね~……って涼雅聞いてる?」

「ん、あぁ。ちゃんと聞いてる。つーか、そんな話してて眠くない?」

「眠たくないよー!楽しみだもん♪」

「俺はすっげー眠たい」

「あたしとお話したくないの~?」


隣に座る羽音は窓を眺めながら、拗ねてしまう。


ほんとにイジメたくなる。


頬をぎゅっと軽くつまむと、ニコッと笑ってまた話出す。