それがクラスメートとしての優しさでも、 嬉しかった。 一匹狼のあたしに、 初めて優しく接してくれた人だったから。 「あ、三枝。おはよう」 「あ、お、おはよう……」 突然話しかけられて、慌てて返事をする。 カミカミのあたしに 一瞬微笑んで椎木くんは席につく。 そんな椎木くんの席はあたしの隣。 あたしってば、なんてラッキーなんだろう。 ……まぁ、緊張し過ぎて挨拶くらいしか 交わしたことはないんだけど。 「がんばって、澪」 俯くあたしの耳元で、唯が小さく笑った。