あいつが椎木に利用されているかもしれなくて、もしそれが本当なら。 あいつが知ったら絶対に傷つくから。 椎木に傷つけられるアイツを見たくなかった。 傷つかないでほしいと思っただけなんだ。 なのに……。 「流!」 そんな俺の元に、 慌てた様子で類が走ってきた。 「大変なんだよ!」 「……なに?」 「さっきあいつらが話してたのはやっぱり三枝さんのことだった!」 あれから話を聞いてたのか。