すぐに三枝の耳元で自分でもびっくりするような言葉を口にした。 「じゃあ……」 「うん、なに?」 「キス、しろよ」 ―――は? 「えっ?」 身体を離して目を見開く三枝を見て あ然とする俺。 俺こそ、え? 俺なに言ってんだ? 「えっ、あ、青葉!?」 「……いや、今のは……」 真っ赤になる三枝に、焦る俺。 ちょっと待て。何考えてんだよ。 三枝相手に……。 ……おかしい。おかしいぞ。 どうしたんだよ、俺。 いったい何言ってんだ!