「潤を… 潤を好きになったの、私が先だもの!! この女になんか渡さない!!」


女がナイフを動かそうとした瞬間、数人の警察官が女を取り押さえ
ナイフは女の手から滑り落ちた。


と同時に、マナカが膝から崩れ落ちた。


寸でのところで、オレはマナカの体を抱きとめる。


「マナカっ!!!」


マナカの無事を確かめるように、マナカの体をきつく抱きしめた。


「じ、じゅ、潤、く、ぐるしいよぉ…」


オレの耳元でマナカが呟く。


「あ、ワリィ…」


と、同時にオレは、ある考えが閃き
マナカを抱き上げ、舞台中央へと歩き出した。



「ちょ、ちょっ、潤、みんないるよ!! ファンの子たちいっぱいいるしっ!!」



「ん? だから?」



マナカにニヤリとし、握手をしていた君塚ら3人の後ろへ立った。