マナカの記憶が戻って、病院から帰ってきて2週間が経った。


当初のアフレコ予定がオレの分だけ遅れていたので
この2週間でマンションに帰れたのは数えるほど。。。


退院して間もなかったし、身重なマナカをマンションに1人にはしておきたくなかったから
日中は、マサコや3人組、夜は、ミゥさんとシズさんが着てくれていた。

今日だって、今朝には仕事終わったけど、
打ち合わせが長引いて、帰ってきたのは10時すぎてた。


でも、あさってには、アジアツアーに出発するので、
ツアーから帰ってくるまで、オレは心配で仕方がない…。


「なぁ、マナカ、一緒にツアー来ないか? てか、オレとしては来てほしいんだけど…」


オレのスーツケースに入れる衣類をソファに座ってたたんでいるマナカの
前にすわり、マナカを見上げる。


「潤ってば、大丈夫だよ、もう安定期だし、この前みたいに、マサコさんたちもミゥやシズも
様子見にきてくれるし。

もー、心配しすぎだょー」


手を止めて、オレの頬を両手で挟む。


「んー でも…なぁ…」


オレの心配をよそに、両手を離したマナカが、思い出したように言った。


「そうだ!昨日ね、君やんと怜ちゃんが遊びに来てくれたんだよ!」


「え…?」


君塚が?


あれ?アイツ、昨日午前中、オレとダンスレッスンしてたよな…


午後はオフだったワケか…。