集中治療室の自動ドアが開き
看護師さんが、中から出てきたので
声をかけた


「すみません 今日、運ばれた
杉山茉乃香の家族のものですが…」


「あ、はい… ご主人さんね?
中、案内しますか?」

「お願いします」

看護師さんの後ろについて行く
オレの斜め前で、少し後ろを向きつつ、話してくれた

「今、ご兄弟の方々が中にいらっしゃるわ」

え? 兄弟?!
マナカに兄弟いたか?
不思議に思いつつ
耳を傾ける

「茉乃香さんの容態は、落ち着いてます
しばらくは様子を見ながらICUに居てもらうことになります」

「それで…茉乃香とお腹の子は、大丈夫ですか?」


「医師からご説明させていただきますので、こちらの部屋で待ってもらえますか?」

そう言って、ICUに入る手前の部屋に案内された


ホワイトボードと机と椅子
なんの飾り気もない殺風景な部屋で医師が来るのを座って待っていた


数分後、30代後半くらいの医師と先ほどとは違う看護師が入ってきて医師がオレの前に座り、看護師は、その横に立った


そして、マナカへした処置とお腹の子のことを説明した


女子高生に打たれたマナカは、そのはずみで地面に倒れた
それだけなら良かったが、マナカがいた場所は、数段の階段でそこから転がってしまった

咄嗟のことで、お腹を庇う余裕も
かったため、お腹に衝撃をうけ出血…

幸い、バーバラたちがすぐに救急車を呼んで病院へ搬送されたから、流産は免れた

バーバラたちに感謝しないとな…

ただ、マナカの体力低下もしてるため、普通より回復が遅れる可能性があるから赤ん坊もまだ油断は出来ないそうだ


一通りの説明を聞き、看護師さんにICUの中へ案内された