「うぉー、マナちゃん 久しぶりっすー」

隣にいたマナカに近づいて、マナカの手を両手で握りぶんぶんと縦に振る


「ふふっ、勝哉くんよね? ご無沙汰してます。結婚式来てくれてありがとう
いつも潤がお世話になってます」

勝哉に笑顔で応えるマナカ
挨拶くらい、握手くらいなんてことはないんだけど…


「先輩、顔コワいっすーっ」


勝哉がオレの額を指す
どうやら、眉間にシワを寄せた表情をしていた。


「取って食やーしない、って言ったのに…独占欲強すぎっすよー
そんなんじゃ、マナちゃんに嫌われますよ」


「そ、そんな独占欲丸出しじゃねーしっ」


マナカの手を握った勝哉の手の甲を、ピシっと軽く叩いた


「ってっ…あー もーわかってないっすねー 
ま、マナちゃんにベタ惚れだから仕方ないっすねーっ」


オレと勝哉のやりとりを、マナカは始終笑顔で見ていた。


「みなさーん、準備が整ったようですので、スタジオへ来てくださいー」


ファッション誌のスタッフと一緒に
スタジオへ行っていた香坂マネージャーが、俺たちを呼びに来た


「マナカ、撮影見ていけるだろ? てか、今日、ここに居られるのか?」


「ん? うーん、そうだなぁ… 店長さんは、直帰でいい、って
言ってくれてたから居られるかな

ただ、明日の出勤遅れちゃうかもだから
お店に連絡は入れておくね」


「そうか、わかった」


休憩時間は、君塚と香坂マネージャーのコトで、マナカとゆっくりいられなかったから、
撮影が終わったら、ゆっくりしたい

てか、ゆっくりするぞっ