お店の中は、心地よく温かかった。



お父さんは、私にテーブル席につくように言った。


指定された、二人用のテーブル席につく。


ちょっと待っていれば、

お父さんがカフェオレを持ってきてくれた。




お父さんはカフェオレをテーブルに置くと、

私の正面にある席に、腰掛けた。



「テーブル席に座るのは、初めてだなぁ。

なんだか、お客さんになったみたいだ。」


お父さんはそう言って、笑った。



「じゃあ、今はお父さんはお客さんなんだね。」


私も笑って言った。





その後、私達はカフェオレを飲んだ。




「・・・・・・美味しい。」


一息ついて言えば。



「ありがとう。」

お父さんが嬉しそうに微笑んだ。


無邪気な笑みを見れば、こっちまで嬉しくなった。






でも、こうやってほのぼのして終わり、じゃあいけない。




私には、聞きたいことがあるんだもん。






私は、真っ直ぐにお父さんを見つめた。



口を開き、言葉を発しようとしたら・・・・・





「先に、私の話を聞いてくれるかい?」



お父さんが、先にそう言った。







真剣な瞳に、私は、頷いた。



・・・お父さんの話も、聞きたいと思ったから。