つとむの住むアパートの近くの公園に向かい、そこから電話をかけた。


「希?」

「着いたけど・・」

「マジで?じゃー今から来るわ」


さっき泣いてたとは思えないほどの
元気のいい声なんだけど・・


5分ほど待ったところで、


「ごめんごめん、寒かったでしょ?」


そう言いながら
隣に引っ付くように座るから


「ううん、それはいいんだけど
何・・・?」


つとむとの間に
自分のバッグを置き

空間を強制的に作った。



「何か、久しぶりじゃない?」


「あー、そうだね。
あの店で会った以来だね」


嫌味を込めて
そう言うと、


「あいつとは?」


嫌味なんて通用しなかったようで
黒崎伸治の事を、アイツ呼ばわりしている。


そもそも、つとむに言う必要はないわけで・・・


「私に用事あったんじゃないの?
用事ないなら帰るんだけど・・」


「んー・・・そんな急がないでもいいじゃん」


私的には、急いでほしいんだけど。