何気なくその光景を見ていたら、宮田の事を思いだしてしまった。
私も中学の時は、宮田とこんな風にバカやって笑い合っていたから。
同じA高校に受かった時、たとえクラスが離れたとしても、また一緒に笑い合えるんだろうなって思っていたから……。
「ねーねー。せっかくだからお昼一緒に行こうよ。F組の話も聞きたいし」
「うんうん。興味あるー」
彼女たちが朱雀と龍斗を誘っている。
それを聞いた私は、帰る口実ができたとホッとした。
「じゃあ、私、帰るね」
私が手を振ってその場を去ろうとしたとき、初めて2人が私を見た。
……思いっきり敵意むき出しの視線。



