1教科しか受けられなかったっていうのが、私の結果なんだから。
そう、A高校に行きたかったっていつまでも未練タラタラなのも同じ。
どんなに思ったって、この状況は変わらない。
「……ありがとう、朱雀、龍斗。少し、元気が出た」
「そうか?ならいいけど」
不思議そうな顔をした朱雀。
昨日、宮田に番号とアドレスを聞けなかった事で、朱雀にムカついていたけれど、仕方ないから今のでチャラにしてあげるよ。
小山田が言ったような、野蛮な人種ではないし、何より……。
助けに来てくれたスーパーヒーローみたいで、少しだけカッコよかったから。