「やっぱりいたんだ?」
「えっ?!ううんっ!イケメンっていうのは、滅多にいるものじゃないじゃんー」
「だよなー。そうゴロゴロいちゃ、俺生きていけねーや」
アハハと笑う宮田。
そんな事言っているけど、宮田だってじゅうぶん、イケメンだよ。
中学校3年間、何人もの女の子に告白された事、知っているんだから。
「じゃ、またな」
「あ、うん……」
あっという間に、宮田との時間が終わってしまった。
二手に分かれている道を宮田は左に、私は右に行かなきゃならない。
宮田はいつものように、おどけたように手をあげて、行ってしまった。
彼の背中を見つめながら、私はため息をつく。



