つまり、どういう事か。
お母さんのミスのせいで、私は高校生にはなれないという事だ……。
「私の1年間返してよっ!4月からどうすんのよっ?!」
「落ち着きなさい、響」
今まで黙って、お母さんと私のやり取りを聞いていたお父さんが間に割って入ってきた。
お父さんまで何でそんなに落ち着いているのよ?!
娘の人生パァになっちゃったっていうのにっ!
「お父さんっ!」
「いいから、落ち着きなさい。話を聞きなさい」
そう言って、優雅に茶なんか飲んでいる。
その隣でニコニコと笑っているお母さん。
初めて親に殺意が芽生えた瞬間だった……。



