「はいはい、いい加減にしてくれないかなー?俺もいるんだけど」
あきれたような声がして、朱雀と私は同時に龍斗の方を向いた。
「いいなぁ。俺も言ってみたいなー。お前は俺の姫なんだから、キリっ……みたいな」
「龍斗!てめぇっ!」
茶化した龍斗に向かって、朱雀は赤面しながら怒鳴った。
龍斗は苦笑しながら、降参するかのように両手をあげる。
「きっと、そんな人ができるよ。龍斗だもん」
「ありがとう、響ちゃん。あ、この際、響ちゃんが俺の相手にならない?」
「龍斗、お前、地獄行くか?」
「冗談だよ、冗談ー!」
笑い声がこだまする、1年F組ヤンキークラス。
今度こそ、ヤンキー王子とのラブ戦争はこれでおしまい!
これからは、手をつないで同じ道を歩いて行こうね……。
***END***