「あらやだ、ごめんなさい。天堂君とは初対面だったわね。私は写真を見たから知っていたんだけど……」
「写真?どういう事?」
ホホホと笑ったお母さんに、私が問いかける。
私は朱雀の写真なんて持っていない。
ツーショットの写真だって、まだないし。
そもそも、朱雀の話を家でした事はない。
なのに、お母さんどうして……?
「……もう言ってもいいわよね。響は天堂君と上手くいっているみたいだし」
「何それ、どういう意味?」
私と朱雀が上手くいっているから何?
「とりあえず二人ともうちにあがりなさい。話は中でしましょう」
ニッコリ笑ったお母さんに、私と朱雀は思わず顔を見合わせた。