何で陽子さんの名前が……?



「とにかく、車に乗せるぞ。好きにしていいっていう話だしな」


「ヤるだけヤッたら、どっか捨てりゃいいんだろ?」


「ヘヘッ。ラッキーだよな。こんな純情そうな子を紹介してくれるなんてよ」



ヤンキー達の笑い声が耳を突き抜けていく。


まさか……陽子さんが……。



『あの子、見かけによらず腹の中、真っ黒だからね』


『悪いお友達も彼女にはたくさんいるみたいだから、気を付けて』



頭の中で龍斗の言葉がリピートする。


でも、今さらそんな声が聞こえて来たって、遅い……。