「その顔、見せていいのはオレだけだからな。他の男には見せんなよ?」
「……う、うん」
どんな顔だかわからないけど、とりあえず返事をした。
朱雀は私を立ち上がらせると、ギュッと私の手をにぎる。
「響はオレのもん。誰にも渡さねー」
「……う、うん」
私、本当に朱雀の彼女になったんだ……。
こんなにドキドキしちゃうなんて……。
思っていた以上に、私って朱雀の事が好きなんだ。
「あー、それと、さっきの……」
「さっきの?」
歩き出した朱雀はフッといたずらっぽく笑った。
「オレにしか見せないってヤツ」
「……あっ!」
言われて思い出し、一気に体中の熱が上がる。