「響、大丈夫か?」
「う、うん……」
こ、怖かった……。
ホッとした途端、力が抜けてその場に座り込んでしまった私。
「い、いってぇ……」
「大丈夫かい?」
頬をおさえながら起き上がる宮田。
龍斗が声をかけるけれど、龍斗も頬が腫れているし、制服も汚れている。
あれだけ暴行されたから、きっと全身、あざだらけのはず……。
「いやー、カッコよかったよ、宮田君」
「い、いや、もう夢中で……いててて」
アハハと笑った宮田は、痛みで頬をおさえた。
「でも、どうして?宮田、駅の方に行ったはずだったのに……」
私が聞くと、宮田は苦笑いをした。