「お前、二度とオレの前に顔見せんなよ?」
笑みを消して、冷たい顔になる朱雀。
振り下ろされた金属バットを軽々と避け、朱雀は石島のお腹に一発パンチをくらわせた。
「うぐ……っ」
うめき声をあげた石島。
手から金属バットが離れた後、その場に倒れた。
ピクリとも動かない。
「響に勝手に手を出そうとしてんじゃねーよ。殺すぞ」
「う、うわああああああっ!」
その言葉に、龍斗のそばで倒れていた金髪数人が慌てて逃げ出す。
ヨロヨロと立ち上がった長髪男も、それに続こうとする。
「おい、コイツ連れて帰れよ。そんで、二度とオレらに姿見せんな」
「は、はいいいいいいっ!」
さっきまでの威勢がウソのように、長髪男は慌てて返事をすると、石島をかついで逃げて行った。



