しかも理事長室。
きっと、中間テストの一件だろう。
「チッ。めんどくせーなぁ」
ガリガリと頭をかきながら、スピーカーをにらむ朱雀。
「行って来いよ。今行かなくても、どうせまた呼び出されるんだし」
「あー、そうする。じゃあ、龍斗、ワリーけど響と先に駅に行ってくれるか?」
「了解ー」
龍斗はヒラヒラと手を振って、朱雀を見送る。
「いいか、響!ちゃんと自分の思った事をぶつけろよ?」
「わかってる……」
説教するかのように朱雀はそう言って、理事長室の方へと走って行ってしまった。
……自分の思った事をぶつける。
宮田の事が終わったら、私は朱雀に自分の想いをぶつけよう。



