「そんなんだから、負けるんだろうが。お前らクラス名で油断してんだろ?特進Sが下位のクラスに負けるわけがない、ヤンキーF組がどこのクラスにも勝てるわけがないってさ」
「……」
「だがなー、全員が全員ヤンキーで、勉強していないと思ったら大間違いだ。言っておくけど響はアクシデントで入試を1教科しか受けられなかった。事故でF組になったっつーだけで、頭ワリーっていうわけじゃねーんだよ」
多くの人がいるにもかかわらず、シーンと静まり返っているこの場。
小山田が驚いた表情で私を見る。
……こっち見んな。
「大体、普通校舎には入れないオレ達が、事前に試験問題をカンニングできるわけねーし、F組の試験体制知らないだろ?カンニングする奴いないか、空いている先生全員が試験時間に立ち会うんだぜ?まさに死角なし」



