「おはよー、響ちゃん」
ノロノロと学校までの道を歩いていたら、龍斗に肩をたたかれた。
ヤバいっ!
朱雀も一緒なんじゃ……っ?!
そう思いながら、緊張で体が硬直してしまった。
「ん?どうかした?俺一人だけど?」
「えっ?あー、そうなんだ?」
アハハと乾いた笑いをする私。
その様子を見て、龍斗はニヤッと笑う。
「なんだなんだ?昨日、もしかして朱雀と何かあったとか?」
「はっ?!な、何もないしっ!」
これって、思いっきり誘導尋問に引っかかっているんじゃないの……?
否定したのに、龍斗はさらにニヤニヤと笑った。