朱雀ににらまれて、苦笑する龍斗。


私はハァッと長いため息をついた。



「言っていいのはオレだけ。だよな?響」


「あ、えっと……」


「答える権利ナシ。もうそろそろ、いい加減、オレの事好きになってくんねーかなー」


「長期戦だな」



答えに戸惑っていると、朱雀が空を見上げた。


龍斗は笑いながら、朱雀の背中をたたく。



長期戦……って。


そりゃ、1か月で決断できるものでもないでしょ。



多分好き……。


でも、『多分』ってついている間は、彼女にはなれない……。