「おい、響待てよ」
「え?!」
だけど、朱雀がガッチリ私の腕をつかんだから、立ち去れなかった。
その間に恭子と千絵が追いついてきた。
「やっぱり校舎が違うと会わないもんだねー」
「いい加減、メアド教えてよー」
息を切らしながら、笑顔を振りまくA組コンビ。
「バーカ。メールなんてそんなのに付き合ってらんねーよ」
「まあ、彼女だけだよな。そういうマメな事ができる相手は」
朱雀に続いて、龍斗が華麗にスルーする。
ムッとした顔をした彼女たちは、私の方をチラッと見た。
うわぁ……思いっきりにらまれた。
目を合わせていられなくて、私はうつむく。



