黙って俺に守られてろ。~最強男とラブ♥戦争~



私は後ろからお姉さんのカバンを持ってついていくだけ。


受付で状況を説明すると、すぐに奥から看護師さんが数人出てきて、お姉さんを車いすに乗せて連れて行ってしまった。


私はそばにいた看護師さんに、お姉さんのカバンを渡す。



「あ、すみません。お金まだでしたね」



男の子が思い出したように言って、ポケットから財布を取り出した。


そして、運転手さんにお札を差し出す。



「いやいや、お兄ちゃん、若いのにテキパキしてて見直したよ。タクシー代はいいから、妊婦さんが無事に出産できるように祈っててやりな。じゃあな」



運転手さんはニカッと笑って、彼にお札を返した。


そして、タクシーへと戻っていく。