「いや、昨日、朱雀にもそれ言ったんだろ?」
「あのねー。2人とも私をからかうからいけないんでしょ?私がそういう言葉を聞き慣れていないから、いちいち反応するのが面白いから言うんでしょ?」
「いや、あのね……?」
龍斗は何か言いたそうだったけれど、小山田が校門を抜けたのを発見してしまった。
特進Sクラスのウソツキ男。
宮田に何を言ったか知らないけど、あいつ絶対に許さないんだからっ!
私がにらんでいる事に気が付いたのか、小山田は逃げるように足早に普通校舎へと行ってしまった。
「怖いな、響ちゃん」
「何よ?F組の中じゃ一番可愛いでしょ?」
普通の顔だけど、ヤンキークラスじゃ一番可愛いって自信はある。



