ブランコなんていつぶりかなぁ……?
座ると重みでキィッという音が鳴った。
地面を蹴って、こいでみたら、小さい時に遊んだ感覚を思い出す。
あの時は上手くこげなかった。
どんなに足をのばしてみても、高いところまではいけなくて。
誰が教えてくれたわけでもないのに、今は普通に高いところまであがるようになった。
風を切ると、色々な事がバカバカしく思えてくる。
私がA高校に行きたいって……こだわったのって何だったんだろう?
学力が少し足りないって言われても、必死に頑張った理由って何だったんだろう?
きっと、宮田がそこを受けるって知っていたから……。



