一年生の頃、遅刻魔だった僕は進級のボーダーラインをぎりぎりで通過した。

 とゆうか、させて貰った。

 そして一年から持ち上がりで、二年も担任になった教師に


 『今年は去年みたいに甘くないわよ!』


 と、言われて口をついて出た台詞だ。

 殆ど、売り言葉に買い言葉状態だったが、言ったからには実行するしかなかった。

 二年の一学期、今日までは順調に遅刻せず登校していたのに……


 あの女の子のせいだ――


 見当違いな方向に怒りを向けておいて、僕は机に突っ伏した。