空気を読んでか、竜斗先輩の友達2人が教室から出ていった。 「話って?…」 「ごめんなさい。あたし祐介しか好きになれないです。本当にごめん。」 正直、さっきの会話は、きっかけに過ぎなかった。 「そっか。俺こそごめん。無理いって付き合ってもらって。俺人が好きになるのって椿ちゃんが初めてだったんだ。一目惚れってやつでさ。」 え? 一目惚れ? あたしが好き? 賭けじゃなかったの? あ、そうか。あたしの前だから嘘を。