君を抱く手なのに傷付けそうで



「怖くないのか」


「継実さんがいなくなることの方が、怖いです」


だから一緒にいましょうと、俺の我が侭を受け入れてくれた彼女。


愛しい千花を傷つける怖さは変わらないが、ふと思う。


――彼女が泣くことをする前に、己の首を絞めればいいんだ。


「それまで、一緒にいてくれ」


君が俺を嫌うまで、俺が君を傷つけるまで。


優しく抱ける今は、一緒にいさせてほしい――