君を抱く手なのに傷付けそうで



「……」


「愚問でしたね。足りないからこそ、物理的にしてるわけですし」


合わさる両手が俺の頬を撫でる。


「時折こうして、あなたと接するだけで私は満足なんですがねぇ」


困ったと苦笑する彼女が、バックを指差した。


「中身、見てください。私が昼間に何をしていたか、分かりますよ」


言われるがまま、カーペットに置かれたままのバックを手に取る。


財布に携帯電話。化粧ポーチ。そうして。


「大好きなあなたのために、小一時間考えて選んだプレゼントです」


リボンがついた長方形の箱があった。


「男友達の意見も取り入れ、必死に考えたものです。継実さん、無欲だから」


欲しいものも分からないという彼女は起き上がる。