~綺羅 side~

私は、父がどんな人か知らない。

知っているのは、外国人だということだけ。

私を産んだ母を置いて、

どこかへ行ってしまったから。

そして、私の髪は、

そんな父にそっくりの、金髪だった。

でも、母は私を一生懸命育ててくれた。

経済的には苦しかったけど、

不幸だとは思ってなかった。

だけど──