「…んじゃあ、二次会は行き当たりバッタリで。で、しんちゃんには、封筒代とかインク代やら、細かい部分でお金かかってるから…。集めた金額と支払いの差額分で賄わせてもらって…。」
「……はあ?いらない、そんなの!二次会に回してよ。」
「あっ、そう?じゃあ遠慮なく。」
今日は打ち合わせの最終日……。
進行や、役割分担やら…、当日の動きの…確認。
…と、いいつつ。
プチ同窓会。
お酒が入っている分、いつもよりも……
より、適当。
「先生来るか来ないかでだいぶ違うよなあ……。紗羽ちゃん、先生から連絡は?」
「………。それが…、夜に帰宅予定だから間に合えばって言われてて……。でもそれじゃあ迷惑になるから、残念だけど……、また次回早めに誘えって。」
「……う~ん…、それはそれで残念だな。」
「で、なんと…昨日幼稚園に来てさ。御志など頂いてしまったの。」
「マジ?さっすが太っ腹ぁ……。」
「確かに少々メタボでした。」
ガヤガヤと騒がしい居酒屋の中。
交わす会話も…ノリに乗る。
「あ、それと……、こんなのも預かってるから?」
私は鞄の中から……、先生から預かった封筒を取り出す。
「先生が来れなかったら、みんなに見せて欲しいって。」
「………。……何コレ?」
恒生さんが…それを手に取る。
何故か……合掌。
それから、セロハンテープで留められた封を……
あっという間に開けてしまった!
「……ダメだよ、当日まで見るなって言われて……」
「幹事ですから。」
「でも、楽しみが半減しちゃ…」
「先生のことだから、俺らに仕返し仕掛けてる可能性もあるだろ?そーゆーノリはあの人から学んだんじゃん?」
「…………。…確かに。」
「大丈夫、封筒に何も書かってないことは確認済み。違う封筒に入れ直せばバレないって。」
恒生さんの、浅はかな提案に……
既に酔っ払いのしんちゃんと私は、コクコクと頷いて…便乗する。
「……う~ん…、まあ、いっか。」
唯一しらふのみっちゃんが賛成したことによって。
いよいよ、その中身が…
お披露目となった。


