「そういや…、早瀬、そのジュース自分も既に貰ってたもんだから…『いらん』って言って…誰かにあげてなかった?」
「「「……………。」」」
3人は、何故かじーっと……
私の顔を見つめた。
「……え。私?」
「紗羽ちゃん、相当眠そうにしてたもんな。素直に受け取ってた気がする。」
「…………。……!あ……。」
『献血おつかれ~。』
ピアスを開けたことが原因で、結局できなかった献血……。
早々に教室へと戻ってきて、退屈な授業を…受けて、
なのに、そう言われて。
何で?してないのに?って思わなくもなかったけれど。
差し出された物は、断るのもいかがなものかと―…
確かに、受け取った気がする…。
「……アレ、進藤くんのジュースだったの?!」
「あはは、サワまんまと早瀬くんに騙されたんだー?」
「やだ、も~……。それならそうと言ってよ!なんの躊躇いなく飲んじゃったじゃん!……進藤くんどう思ったかな……。彼、献血損じゃん。」
「早瀬くんとサワは得だったけどね~。」


