これもまた、予想通りに。
俺が席を立つと同時に…しんちゃんが話題の転換を図っていた。
っと……。
リビングを出るその瞬間に。
ふと……違和感を覚えて。
通り過ぎて来た棚―…、その上へと、視線を移した。
「…………。」
一つだけ伏せてある……写真立て。
手を伸ばし、それを覗きみようとする手が…躊躇した。
なぜなら。
ヤツは、しんちゃんの話にうまーく相槌をうちながら。
ちゃっかり俺の行動を…
見ていたのだから。
「………いい?」
「ダメ。」
たったそれだけの会話で、許可をとろうとしたけれど。敢えなく…撃沈。
なら、飾るなよ…って思ったけれど。
紗羽ちゃんの顔が焦っていたから…
原因は、コレだろう。


