最後のフレーズが聞こえてきて、曲が…終わろうとする頃。
「……え?しんちゃん?」
紗羽ちゃんが…、小さく声をあげた。
一瞬、見つかったのかと…ドキッとしたけど。
「だから…、面白い写真いっぱいあったんだ…。もう……、しんちゃん、ラブ…!」
どうやら…クレジットに。
俺の名前が…出たらしい。
惚れ直されて……しまった。
それだけで。
俺は…幸せを感じてしまうだなんて。
やっぱ…単純…、だな。
俺はまた、こっそりと……
顔を覗かせて。
二人の姿を…見つめる。
しっかりと繋がれた…手と手。
絡まり合ったそれこそが…
これから紡いでいく…
『仕合せ』。
扉が……
ゆっくりと閉ざされていった。
絵になるような…
そんな、二人が。
握った手を…胸元に置いて。
その距離を……縮めていく。
カシャッ……
白い光が…二人を包んで。
なんて幻想的で、見事な演出だろうと……、
自分で自分を誉めたくなった。


