映像が進むにつれて…、
俺らの知り得なかった、彼らの思いが…ここに、露呈されていく。
俺は、ここでこっそり覗きながら…、
何だか自分が野暮だなあ……なんて…思い始めていた。
結婚式に幻想を抱く訳じゃないけど…、
知らなくてもいいことって……、
案外沢山あるらしい。
矢代先生が言う、『夢見がち』なのは…おれにも該当するのか…?
俺は、またソファーに転がって。
目を瞑り…二人の声に、耳を傾ける。
「あはは、早瀬吹き出す瞬間…撮られてるし。」
「……………。」
「凄いバッチリなタイミング。凄いねー、カメラマン。」
「……………匂うな…。」
「えっ?」
「……んーん、紗羽ちゃんのシャンプーのいい香りが…ネ。」
「…………?これだけアレンジしてたら…匂いなんて残るかなあ?」
「整髪料の匂いかもね。」
さっすがライバル!
もう……気づいたか。
そう……、
さすがに全部は…まずいから。
一部…だけだけど。
所々、君たちが思わず突っ込んじゃうような…写真は。
俺が撮った…写真。
あの後…、
余興が終わった後。
俺は、この披露宴の総責任者に掛け合って、エンディングロール作成現場に駆け込んだんだ。
新郎の許可は取ってるって、嘘は…方便で。
だから……
俺の意向が、ここには…盛り込められている。
説教受けるのは……
覚悟の上だ。
イタズラ心を忘れないユーモアいっぱいな家庭を…築くんだろ?
ピッタリな…出だしじゃん?


